初・渋谷直角の岡本仁案内。
『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由』刊行記念企画。 「ハイロック」とは何者なのか。ハイロックが語る。
GIRLS FILE VOL.1 Eri Tsukimoto
心地よい空間を演出する 新感覚のインテリアブランドがデビュー!
teva mountain games in vail 躍動するアクションアウトドア。 tevaが魅せる新しいスポーツの形。
フイナム的ギフト特集 OUR GIFT LIST

クリスマスを直前に控えた今、アナタは意中のアノ人に何を贈るか決めましたか? 年に1度のクリスマス、せっかくなら少し気の利いた贈り物をチョイスしたいものです。というわけでフイナムでは、所縁の深い方々の「贈りたいモノ」「欲しいモノ」を一斉調査。意中のアノ人にピッタリな1品を選ぶ助けになれば幸いです。
Photo:Masaki Sato
Edit:Hiroshi Yamamoto
1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
ミュージシャン
福島県出身。TOKYO No.1 SOUL SET のギター、ヴォーカル、サウンド・プロダクション担当。並行してソロユニットTHE ZOOT16、岩苗代湖ズでも活動中。
www.houyhnhnm.jp/blog/watanabe/


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
nonnativeデザイナー
セレクトショップなどの販売員を経て、1999年ノンネイティブのデザイナーに。ニューバランスやリーガル、グラミチの別注など名作アイテムを数多く世に送り出す。
nonnative.com


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
フォトグラファー
日本を代表するストリートファッションフォトグラファー・ブロガー。東京のストリートファッションを海外に発信するサイト「STYLEfromTOKYO」を軸に活躍中。幅広いネットワークと軽妙なフットワークで世界各地でスナップ写真を撮り続けている。
reishito.com


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
モデル
いま最も注目されるモデルのひとり。数々のMVや映画の出演など、活躍のフィールドを拡大中。アンニュイな雰囲気と自由な世界観を兼ね備え、幅広い層にファンを持つ。
ameblo.jp/asbs-fumiko/


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
WISM店長
バイヤー、プレスなど様々なことを経験し、WISM事業に参加。
wism-tyo.jp


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
The General Store 代表
www.general-store.co.jp


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
Bob Foundation グラフィックデザイナー
クリエイティブユニットBob Foundationの片方。『Bob Foundation Wrapping Book』(グラフィック社)絶賛発売中!
www.bobfoundation.com
www.number62.jp
www.houyhnhnm.jp/blog/asakura_hiromi/

チェリーテラス
電話:03-3780-6808

1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
フードディレクター
フードクリエイティブチームeatripを主宰。ケータリングフードの演出や料理教室、雑誌での連載やラジオ出演などを通し、食が持つ可能性を伝えている。2012年9月末には原宿・明治神宮前の古民家に「restaurant eatrip」をオープン。
www.babajiji.com


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
メディアクリエーター
Fresh News Delivery 管理人
アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。表現の場を選ばないメディアクリエーターとしてのキャリアをスタート。月刊100万PVの人気サイト「Fresh News Delivery」を主宰するなど、あらゆるメディアにおいて、FRESHな情報を発信し続けている。
www.freshnewsdelivery.com
www.houyhnhnm.jp/blog/hirock/


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
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15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
ORANGE RANGE / delo familia
オレンジレンジのギタリスト兼リーダー。2007年からはソロプロジェクトdelofamiliaを始動。2013年の1月には、オレンジレンジのコンセプトツアー「RWD SCREAM 013」を開催。9都市11公演のライブハウスツアーとなる予定。
orangerange.com
delofamilia.com
www.houyhnhnm.jp/blog/hiroyama/


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2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
1989年生まれ。好きな言葉は「おいしいものは人類の奇跡だ」。
misosiru.com


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
jasmine zine編集長/モデル
日本×スウェーデンのハーフ。雑誌・showを中心にモデルをする傍ら、その経験を生かし自身で「jasmine zine」を制作中。
jasminemag.blogspot.com
www.houyhnhnm.jp/blog/mariko/


1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
VACANT代表
1985年東京生まれ。原宿にあるフリースペース「VACANT」主宰。09年「第一回 littlemoreBCCKS写真集公募展」大賞受賞。写真集『varnish and mortar』(リトルモア)を出版。同年、フリースペース「VACANT」を立ち上げる。現在、雑誌「POPEYE」にてコラム「風景でいよう」を連載中。
vacant.n0idea.com

町山
電話:03-3831-5888
オンザブックス
電話:06-6949-5650

1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
ayame クリエイティブディレクター
www.ayame-id.jp/main.html

58works
電話:03-3780-1558
58works
電話:03-3780-1558

1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)

1. 渡辺俊美さん(ミュージシャン)
2. 藤井隆行さん(nonnativeデザイナー)
3. シトウレイさん(フォトグラファー)
4. 青柳文子さん(モデル)
5. 堀家 龍さん(WISM店長)
6. 尹 勝浩さん(The General Store 代表)
7. 朝倉洋美さん(Bob Foundation グラフィックデザイナー)
8. 野村友里さん(フードディレクター)
9. HIROCKさん(メディアクリエーター/Fresh News Delivery 管理人)
10. NAOTOさん(ORANGE RANGE / delo familia)
11. DJみそしるとMCごはんさん
12. MARIKOさん(jasmine zine編集長/モデル)
13. 永井祐介さん(NO IDEA代表)
14. 今泉悠さん(ayame クリエイティブディレクター)
15. 小柳美佳さん(エディター/ライター)
16. 野尻美穂さん(シップス プレス)
シップス 渋谷店
電話:03-3496-0481
シップス 有楽町店
電話:03-5252-7748

湘南は鎌倉、GARDEN HOUSEの快楽哲学とは。

感度の高い人を中心に、近年どんどん注目度の高まっている「鎌倉」エリア。歴史ある伝統的な観光地という側面のほかに、ナチュラルでオーガニック、そんな風通しのいいライフスタイルが根付く土壌が着実にできていました。「快適なくらし」とは何なのか? その秘密を探るべく、10月にオープンした商業施設「GARDEN HOUSE」を訪れました。
Photos_Koji Honda
Edit_Ryo Komuta
-関口さんの「THINK GREEN PRODUCE」という会社は、どんなプロジェクトを進めているところなのでしょうか??
関口正人氏(以下関口:敬称略): 会社のコンセプトに「URBAN GREEN LIFE」というものを掲げていまして、都会にいながらにして自然やコミュニティーを大切にしながら、コト作りをしていこうというものです。
-コト作りというと?
関口: 建築から、不動産、フード、ファッション、アート、音楽など様々なコンテンツを組み合わせて「URBAN GREEN LIFE」を提案していきましょうというものですね。
-なるほど。手がけているプロジェクトにはどこか一貫性があるように感じます。
関口: そうですね。最近は、いわゆるリノベーションやコンバージョンという依頼が、時代背景的に増えてきていますね。
-この「GARDEN HOUSE」は元々はどんな物件だったんですか?
関口: 隣のスターバックスの敷地も含めてなんですが、横山隆一さんという著名な漫画家さんの土地でした。スターバックスの建物は元々横山さんのご住居で、亡くなられてから一度建て壊して、当時の建物をモチーフにしたものが今のスターバックスになっているんです。で、その隣には蔵があるのですが、それは今はギャラリーとして使われています。さらに、そのギャラリーとスターバックスの間にある、プールを含めた地続きの土地が横山さんのアトリエだったんです。
-なるほど。
関口: 今から50年以上前に建てられたアトリエだったんですが、様々なクリエイターが集まってくるようなコミュニティの場であり、お庭が綺麗な場所として有名だったらしいんです。
-それで「GARDEN HOUSE」なんですね。
関口: そう。みなさんが愛した庭を中心に据えて、コンバージョンするのがいいだろうということで、このプロジェクトのコンセプトを決めたんです。
-プロジェクトを進めるにあたって、とくに苦心したことを教えて下さい。
関口: 当時は庭も荒れ果てていて、建物もかなりボロボロで...。技術的にもこのままでは難しかったですし、そもそも元々がアトリエなので住宅用途だったものを、商業施設として現行法規に則って用途変更をし、構造計算上成り立つ補強をしていきました。
-オープンまでどれくらいかかったんですか?
関口: 取りかかってからは、7~8ヶ月くらいですかね。外見は当時のままなんですが、柱だったり梁だったりは、全てに手を入れています。
-今風なんですが、エッジの利きすぎていない雰囲気が印象的でした。
関口: 最近はとくにファッションとかだと、流行の推移のタームがすごく短いと思うんですが、今回のプロジェクトはもう少し長いスパンで考える必要があったんです。具体的に建築という側面から考えると、11年という長さになるんですが。
-短期的ではなく、中長期的なビジョンを作る必要があったわけですね。
関口: はい。なので、一過性のブランドバリューで物事を考えてしまうと、瞬間的にはすごく大きくても、翌年になると「あー、そういえばあったね」という風になりかねないと思うんです。だから、今のトレンドの流れを10年くらいの軸で見た時に、デザインなどをアウトプットするときのコードを、どれくらいのテンションでまとめあげていくか、という点は考えましたね。
-具体的にどんなデザインにしようという狙いがあったんですか?
関口: 僕の中では、比較的コンサバティブというか、オーセンティックにしているんですよね。インテリアデザインは〈ジャモ アソシエイツ(Jamo associates)〉の高橋くんにお願いしました。「ちょっと先」という意識はあるんですが、見え方としてはかっこいい「ちょいださ感」みたいな。アッパーライトとか、ボックスシートとか、そういう少し懐かしい感じを狙ってるんです。
-なるほど。かなり細かいディレクションをされてますね。
関口: ジャモの高橋くんとは付き合いも長いですし、お互いの価値観が似通ってるので、ツーカーで話が進むんです。あと、デザインに話を戻すと、例えば、ここで流行りの山小屋風みたいな感じにしてしまうと、もっとギリギリの感じになってしまうんですよね。そうなると、来年、再来年どうなのかっていう。どこまで抑えを効かせるのか、という点は苦労というか、塾考しましたね。
-それでは、このへんで「GARDEN HOUSE」を構成するコンテンツの内容を改めて聞かせてください。
関口: はい。まずは「Restaurant」、そして「General store」という雑貨、日用品を扱うセレクトショップ。今はショップインショップとして、スタイリストの神林千夏さんがディレクションした「Early Birds」が入っています。そして庭先にある「gardener」というガーデンショップ。グリーンデザイナーの〈SOLSO〉の斉藤くんがメインでセレクトしてます。この三つですね。
-〈SOLSO〉は、今アパレル関係でも多数のショップを手がけられてますよね。
関口: はい。彼とは、お店だけではなく、この庭作りも一緒にやりました。技術とかそういうこと以前に、「今回はノーザンカリフォルニアで」となったときに、「ではメインは針葉樹で、メタセコイアですかね」っていう話がすぐできるのが、大きいんですよね。庭の大きな桜は当時のままなんですが、その他の中木に関しては全て新設で庭をデザインしています。あとは、神林さんとも、このお店をやるとなった1年以上前から、一緒にサンフランシスコを回ったりして、とても仲良くさせてもらってます。
-この3つのショップが、同じ世界観の中に違和感なく存在していますね。
関口: 全体のコンセプトとしては、「Northern California」、そして「Local&Craft」という二つがありまして。前者に関しては、ずばり言ってしまうと、サンフランシスコだったり、バークレーといったエリア感なんですが、では何がサンフランシスコなのかというと、具体的にこれを現地から持ってきました、ということではないんです。これはもう一つの「Local&Craft」というコンセプトにも通じていくんですが、非常にローカルコミュニティを大切にしているということ。あとはクラフトという意味では、手作りだったり、当たり前のようにオーガニックという概念であったり、そういったことを大切にしていくという意味合いなんです。
-ここ数年で、地産地消というコトバも随分耳馴染みがよくなりました。
関口: そうですね。ウチでもレストランでは、地元の企業である「鎌倉ハム富岡商会」「鎌倉ビール」と一緒に、ここだけで提供するようなオリジナルメニューの開発を進めました。それ以外のメニューに関しても、できるだけ手作りでメニューを構成していくなかで、ローカルとのリレーションシップを強めています。

-鎌倉という土地の魅力は、どういったところにあるんでしょうか?
関口: まず言えるのが、自然と都市との表裏一体感が、鎌倉はすごく程良いなと思っています。電車でも車でも、都心からも一時間足らずですし。あとは価値観というか、マーケット感についてなんですが、住んでらっしゃる方も意外と東京に勤めている方が多いことも関係しているのか、倫理的な価値に対して消費をしてくれる人が多いんです。
-と言うと?
関口: 例えばオーガニックであったり、ナチュラルであったり、そういた食品に対して、高いから食べないということではなくて、「ローカル」で「クラフト」で、きちんとした価値観があるのであれば、それに対して消費をしましょう、ということです。エシカルコンシューマーなんて言い方をしたりしますが。このようなひとたちがネイバーフッドにいるような環境と言えますね。
-確かに。とくに今日のような平日だと、地元の方々が思い思いのスタイルでリラックスされているのを見ることが多いように思います。
関口: はい。あとは、サーフだったり、アート、音楽のような文化もありながら、ファッションの中でも必ずしもモードではない「横乗りカルチャー」のようなものが、良い感じで相まってきたエリアとして、鎌倉という土地は僕にとって居心地がいいんですよね。
-すごくわかります。
関口: かといって、これが車で一時間だからといって、九十九里とかでいいのかってなると、またちょっと違うんですよね。
-ご自身もサーフィンを嗜まれたりするなかで、「GARDEN HOUSE」を作る前から、鎌倉近辺にシンパシーを感じていたんでしょうか?
関口: そういったことはありますね、やはり。サーフィンをやってて思うこととして、肌感覚でものを見るようになるというか。この場所がビジネスとして成り立つかどうかというのも、もちろん重要なんですが、それ以前に「気持ちいいのか、気持ちよくないのか」とか、「リラックスできるのか、どうなのか」といった感性的な部分が、マーケティングにならないマーケティングとして、重要な価値基準なのかなと思ったりします。ですが、そういった感覚ってロジカルに積み上げることが難しいんです。
-詳しく教えて下さい。
関口: たとえば今から5年前に、七里ヶ浜で「WEEKEND HOUSE ALLEY」(編集部注:パンケーキで有名な「bills」の入った施設)をやったときも、当時の声としては「こんなところで服なんて売れないよ」とか「コンセプトはいいんだけどね。。」「ファインレストランをやる? じゃぁ、たいまつ炊かないとね」「やるとしたらハワイアンじゃないの?」とにかくこんな調子だったんですよね。
-わかりやすく、一昔前なイメージですね。
関口: 僕の周りにも当然波乗りをやっている人間はたくさんいて。彼らはある一定のゆとりもあるし、お金もある。そんなひとたちが、今日は天気もいいからちょっと会社は午後からにして波乗りしようか、で終わってから何か食べようかってなったときに、カレーとコンビニしかない、、みたいな。
-はい。
関口: 朝サーフィンをして、朝ご飯を気持ちよく食べて、そのあと東京に行ってバリバリ仕事をするという、そんなライフスタイルに憧れるような流れが絶対くるだろうなという感覚があったんですよね。具体的でストレートなニーズが見えたというか。
-実際に営業を始めてみて、お客さんの層はいかがでしたか?
関口: 今回は通常のプレスプレビューとか、オープニングレセプションみたいなものをやっていないんです。優先順位としてはまず近くにお住まいの方々に見ていただき、色々なご意見をいただく。そして、ローカルの方としっかりとリレーションをとって、いかに使いやすいお店にしていくか、ということに主眼を置いたんです。平日はやはりご近所の方がほとんどですし、ご年配の方もたくさんいらっしゃいますので。休みの日は、やはりそれなりに観光地ですから、東京神奈川あたりからいらしてくれる方もいますが。
-秋にオープンして、これから冬を迎えるわけで、何か改良するような点はありますか?
関口: 観光地としての鎌倉ということになると、冬はどうしても閑散期なんです。紅葉とか、年末年始ぐらいですかね。ですので、逆にだからこそ地元の方々にゆっくりくつろいでもらえるのかなと思っています。まず、直近でいえば、クリスマス。今年は22~24日の3日間はスペシャルディナーをご用意しますが、25日のクリスマスは火曜日なんです。なので、狙いとしてはカジュアルダウンして、「GARDEN HOUSE」をみんなのローカルの方々の家として、ホームパーティをしてみようかなと思ってるんです。
-素敵ですね。色々な方が集まる場になりそうです。
関口: はい。で、フリーフードにして、アーティストの方をブッキングして、ちょっとしたライブをやってみたりとか。あとは1週間の中で2日ぐらいを「ローカルフレンドリー」のような日にして、ご近隣の方だけを招待するような、ホームパーティを開いたりとか。子供も多いので、ビュッフェのようなスタイルで楽しんでもらえたら、なんてことを考えていますね。
-なんだか、鎌倉に住みたくなってしまうような、魅力的な催しばかりですね。。さて、最後になりましたが、「THINK GREEN PRODUCE」の今後の展望を教えて下さい。
関口: はい。例えばですが、ワールドの〈アニマ(anima)〉というブランドがあります。ここに「グリーンスムージースタンド(Green Smoothie STAND)」というフードコンテンツを入れるということを昨年やりました。つまり、アパレルをやるのであれば、アパレルを浮きだたせるための他のコンテンツを組み合わせる作業というか。ブランドのブランディングをするような、そんなニーズというか多かったりするので、今後はそんなプロジェクトにも多く関わっていくことになるのかなと思います。
-「GARDEN HOUSE」もそうですが、やはり関口さんが仰るように、集めて、編むといった、編集的な概念の存在を強く感じます。立体的な編集作業というか。これからの時代にはこうした概念は必須なのかなと感じました。今日はどうもありがとうございました!
GARDEN HOUSE
住所:神奈川県鎌倉市御成町15-46
電話:0467-81-5200
営業:9:00~22:00(LO 21:00)不定休
http://www.gardenhouse-kamakura.jp
熊谷隆志
1970年生まれ。渡仏後、1994年スタイリストとして活動開始。1998年レイク・タホ名義にてフォトグラファー活動も開始。2008年よりフォトグラファー名義を本名:熊谷隆志とし、広告・雑誌等で活動する傍ら、様々なファッションブランドのブランディング、SHOP 内装や植栽のディレクションなど幅広い分野で活動中。
www.takashikumagai.com
A. アメリカの西海岸(ロスより上の方)へ行ったような感覚でした。
Q. 他に鎌倉でお気に入りのスポットを教えて下さい。

スターバックス 鎌倉御成町店
数あるスターバックスの中でも、外装内装ともに1番かっこいいのではないでしょうか。
住所:神奈川県鎌倉市御成町15-11
電話:0467-61-2161
営業:7:00~22:00 不定休

パタゴニア 鎌倉
僕の周りにも色々なおしゃれをする友達が多いですが、最後はパタゴニアに行き着くようです。
住所:神奈川県鎌倉市小町1-13-12
電話:0467-23-8970
営業:10:00~18:00(12月は~19:00)

鎌倉ハムステーキ
ここでしか食べられない、「鎌倉ハム富岡商会」とのコラボレーションメニューであり、お店の看板メニュー的な存在。豚肉の「かぶり」という希少部位をロースハムに使用し、贅沢に厚切りにして焼き上げたオリジナルステーキ。
¥1,800
ベーコン、ローストトマト&リコッタチーズの
バターミルクパンケーキ
リコッタチーズを練り込んだフワフワのパンケーキに「鎌倉ハム」のベーコン、そしてローストトマト、メープルシロップをトッピングした「GARDEN HOUSE」一番人気のパンケーキ。
¥1,800
EDのストール
ヨーロッパや日本の伝統的な素材やモティーフを、カリフォルニアの気分でざっくりと縫い上げた鎌倉店のための数量限定コレクション。表と裏で違った柄を楽しめ、2つの柄のミックスを楽しむことができます。つけ心地も良く、小さくなるので、丸めてバックに入れて持ち歩いてもシワになりません。
¥9,250
Me&Arrowのジッパーウォレット
Me&Arrowのキーリング
作家のこだわりと愛情が詰め込まれた、LA発、レザー&ファブリックの小物ブランド〈ミー&アロー(Me&Arrow)〉。今では手に入らないデッドストックのファブリックと、柔らかく上質なレザーを使用したウォレット、キーホルダーは、細部まで作り手の愛情を感じさせ、使えば納得。手になじむ小さなウォレットは生活を軽やかに、いつものスタイルをいっそう自分のものにしてくれます。
ジッパーウォレット¥7,980
キーリング¥2,350
Walnut Candleのキャンドル
胡桃の形をした蜜蝋キャンドルとベースのセットは、スタイリスト神林千夏氏の新作。セットのキャンドルは4種で、形がそれぞれ異なり、ベースの上で灯すと貴重な蜜蝋を残すことなく長く燃え続けます。ふたつのベースは、しっかりと合わさり、ひとつの胡桃のかたちになります。使用後は小さな小物入れやオブジェとしても。
スタンダードセット¥8,925
Brahms Mountのブランケット
マリンテキスタイルの伝統を受け継ぐ〈ブラームス マウント(Brahms Mount)〉のテキスタイルは、アメリカ工芸織りのもの。親しみやすく、心地よく、温かな人の手を通ってきたという工芸のもつエネルギーに溢れています。先祖から受け継いだ自然素材を、その時代ごとに入念に手入れされてきたアンティークの編み機を使って、スローやブランケット、やわらかな肌触りと弾力性を生み出しています。
デイブランケット¥33,400
種市 暁
〈BEAMS〉と〈吉田カバン〉が「大人に向けたエクスクルーシブアイテム」を提案する、〈B印 YOSHIDA〉ディレクター。東京下町出身。旅とサーフィンをこよなく愛し、世界中で培った友好関係をベースに、ハイセンスなブランドや俳優、スポーツ選手など業種の垣根を越えたコラボレーションを多数展開中。
A. 関口君とは波乗り仲間で、「GARDEN HOUSE」に関しては構想段階から色々相談を受けていたんで、オープンが待ち遠しくて仕方有りませんでした! オープン直後に伺ったんですが、敷地に入った瞬間、緑に囲まれ、抜け感たっぷりの空間が、周りの総ての喧騒を解放させてくれ、とても気持ちの良い贅沢な時間を過ごすことができました。メニューに関しても、地産地消をスタイリッシュに落とし込むことは難しいと思うんですが、地元メーカーさんの高品質な食材を、シンプルにセンス良く提供していて、とても美味しかったです。また、レストランに併設されているセレクトショップやガーデニングショップのアイテムのセレクトもとても楽しく、見応えがあるモノばかり。後はスタイリッシュなレンタルサーフボード&自転車のコーナーを創れば完璧なのでは(笑)と個人的には思います!とにかく、鎌倉に行った際は皆様是非(余り混んだら困りますが(笑))!立ち寄るべきお店だと思います!
Q. 他に鎌倉でお気に入りのスポットを一つ教えて下さい。
鎌倉市農協連即売所
パタゴニア横にある野菜市場。ビームス・サーフスケート部門バイヤーの加藤ファミリーが出店しているということも有り、鎌倉に波乗りしに行く時は、新鮮野菜を買いつつ、波情報を聞きがてら(加藤君がお店立ちしている時は)よく立ち寄っています。
住所:神奈川県鎌倉市小町1-13-10
電話:0467-44-3851
営業: 8:00~日没まで 無休(1月1~4日休)
INFORMATION
オーナー関口氏の友人であり、サンフランシスコを代表するブレッドメーカー〈タルティーンベーカリー(TARTINEBAKERY)〉のチャドと創ったブレッドバックシリーズが絶賛店頭販売中。来春には「GARDEN HOUSE」と面白い食のイベントを開催予定。

目利きが選んだ6のお気に入り。 ~Louis W. for A.P.C.のデザイナー ルイ・ウォンさん編~

〈A.P.C.〉のデザイナーとしてのみならず、自身の名前を冠した〈Louis W. for A.P.C.〉のデザイナーも兼任するルイ・ウォン。〈A.P.C.〉の成功に多いに貢献したデザイナーの1人と言っても過言ではない彼にとっての「旅の必需品」とは。来日時のバッグの中身を少しだけ覗かせてもらいました。
Photo_Satomi Yamauchi
Edit_Hiroshi Yamamoto
ルイ・ウォン
〈Louis Vuitton〉のメンズウェアデザイナーとしてのキャリアを経て、2005年に〈A.P.C.〉のデザインチームに加入。2012年の秋冬より自身の名前を冠した〈Louis W. for A.P.C.〉をスタート。コレクションはA.P.C.の限定店舗、オンラインショップで発売予定。
www.apcjp.com
真冬のローマで、あまりにも寒くて購入したカシミアニット。ローマ市内にあるクラシカルな衣料品店で見つけました。決して有名なブランドでは無いのですが、イタリアンクオリティでプライスもリーズナブル。気付けば旅の必需品として、海外出張には必ずもっていくようになりました。機内にも持ち込んで、肌寒いときに着たりしています。
あまり香水をつける方ではないのですが、好きな香りに巡り会うと習慣化することも。最近のお気に入りは、〈PLAY COMME des GARÇONS Parfums〉のモノ。アメリカ出張の際に購入して以来、愛用しています。清涼感のある香りはどんなシチュエーションにも対応するので、重宝するんですよね。シンプルでクールなボトルデザインも素晴らしい。
一目惚れで購入したトラベルポーチは、ロンドンの老舗の薬局のウィンドウにディスプレイされていました。あまりブランドのことは知らないのですが、ロンドンならではのツイード使いと程良いサイズ感が購入の決め手ですね。香水やシャンプーといったアメニティグッズをまとめて入れています。価格は50ポンドくらいだったかな。
〈サンスペル〉はイギリスの老舗アンダーウェア・メーカー。丁寧な作りには定評があるブランドですよね。なかでも僕が愛用しているのはリバティ柄を採用したシリーズ。抜群の履き心地にリバティ柄が見事に調和したデザインは、実に美しい。と言っても誰に見せるわけでもないのですが(笑)。忙しないビジネストリップにお勧めです。
サンプルで作った際にとても気に入ってしまい、そのまま使用している〈A.P.C.〉のバックパック。スーツケースに入れて現地で使うこともあれば、機内に持ち込んだり、荷物の量に合わせて使い分けています。今日、ご紹介しているモノや仕事道具を詰め込んでって感じですね。シンプルなデザインに旅先で使うには調度良いサイズ感が魅力。
最後にご紹介するのは〈Louis W. for A.P.C.〉のレザージャケットです。2012年の秋冬コレクションを象徴するアイテムと言えます。〈A.P.C.〉以上にマスキュリンな男性像をイメージして、形作っていった自信作ですね。昨シーズンの商品ではあるのですが、気に入って頻繁に着ています。あまりにも評判が良かったので、今シーズンも継続して展開しているので、是非、店頭で手にとってみてください。

『JAPANESE MAKERS 日本の「新」ものづくり列伝』 発刊記念インタビュー! 草彅洋平が見る、ものづくりの未来とは?

様々なメディアを横断し、ユニークかつ記憶に残るクリエイティブを世に送り出している編集者、草彅洋平氏。クリエイティブカンパニー「東京ピストル」の代表であり、フイナムブロガーでもある同氏が、この度初の単著である『JAPANESE MAKERS 日本の「新」ものづくり列伝』を上梓しました。あらゆる事象を、常にオリジナルな視点で切り取る同氏が見る、日本のものづくりの未来とはいかに?
Photo_Takeshi Abe
Edit_Ryo Komuta
草彅洋平 Yohei Kusanagi
株式会社東京ピストル代表取締役
1976年東京生まれ。あらゆるネタに対応、きわめて高い打率で人の会話に出塁することからついたあだ名は「トークのイチロー」。インテリア会社である株式会社イデー退社後、2006年株式会社東京ピストルを設立。ブランディングからプロモーション、紙からWEB媒体まで幅広く手がけるクリエイティブカンパニーの代表として、広告から書籍まで幅広く企画立案等を手がける次世代型編集者として活躍中。
-初めての単著が出版されるということで、本日はお話を伺わせていただきます。
草彅洋平氏(以下草彅/敬称略): はい。どうぞよろしくお願いします。で、読んでみてどうでした?
-率直に言ってすごく面白かったです。『大人の科学』での連載は読んだことなかったので、この本のタイトルの印象だけでいうと、ちょっと堅い本なのかなって思ってたんですがそんなことは全然なくて。とくに1章、2章が本当に面白かったです。
草彅: あ、そうですか! いやー、ありがたいですね。
-とくに、自転車を木で作ってる方(佐野末四郎氏)の言葉には、震えましたね!
草彅: やばいですよね、佐野マジック!
-はい! 佐野さんに限らず、取材されている方は等しく、みんな何ていうか"突き詰めている"方ばっかりですよね。
草彅: そうですね。
-まずは、なぜこういったような企画が立ち上がったのか、というところから伺いたいんですが。
草彅: はい。そもそもは『大人の科学』の編集部に僕の知り合いがいたので、何か連載をやりましょうというところからスタートしてます。内容に関しては、ネットでものづくりを発表している人がどんどん増えてきているっていう現状があって、そんな人たちを取材したら面白いんじゃないかとずっと思っていたんです。当時『大人の科学』には読み物的なコンテンツがあまりなかったので、じゃぁそれでいきましょうか、みたいな流れですかね。
-連載は今も続いているんですよね。
草彅: はい。最初から本にしましょうという話で始まってるんですけど、実際はなかなかうまくいかなくて。。でも、そうこうしてるうちにクリス・アンダーソンの『MAKERS―21世紀の産業革命が始まる』がバカ売れしたじゃないですか。
-なるほど。じゃぁその流れに乗って...。
草彅: そうなんです。そこで二匹目のどじょうだ!みたいな話になりまして。で、急ぎで原稿書いて欲しいっていう。
-連載時からは大幅に加筆修正したと、前書きでも書かれてましたね。
草彅: はい。正直、全然内容は違いますね。連載の方は、もっとおちゃらけてるんですよ。文体とかも「どひゃー」って言ってるみたいな。。
-確かにかなりポップな誌面ですもんね。
草彅: なので、このままじゃ本にならないなと思って、書き直すことにしたんです。あとはこのとき『永遠の0』を読んでて、ちょっとこうドキュメンタリータッチで、僕も書いてみたかったんですよね。
-なるほど 笑。
草彅: とはいえ、本が出るからといって、連載の内容は変わりませんけどね。ありがたいことに、アンケートランキングでもいつも上位に入っているみたいなので。
-そこは別物として考えていると。で、内容に話を戻しますと、取材されている方は、ネットで見たり、テレビで見つけたりと色々のようですが、そういった気になる方は常にチェックしてるんですか?
草彅: はい。面白い人を見つけたら、メモするようにして、連絡が取れるかどうかを確認します。
-でも、例えばテレビで見つけるということは、それこそ一瞬の話ですよね? パッと映って、すぐメモ!って感じですか?
草彅: はい、そんな感じです。最近本当に思うんですけど、いつのまにか"街の奇人"がかなり増えているなって。そういう面白い人がネット上に出てきたのって、2005年くらいからだと思うんですよね。それよりも前から、カブトムシの巨大ロボを作っている人が「ナニコレ珍百景」に出たり、「探偵ナイトスクープ」で小型戦車を作ってる人が紹介されたりはしてたんですけど。
-はい。
草彅: それがネットの中に現れ始めたのが、それぐらいかなと。とにかくそんな人たちに昔から興味があったんですよね。こういうのって、誰が見ても「面白いな」って感じると思うんですが、でもこの人がどういう人で、なんでこれを作ってるのか、っていうのが全くわからないんですよね。
-目的が不明ですよね。
草彅: そうなんです。それを知りたいなというのがありまして。
-人選に関しては、ものづくりのジャンルが偏らないようにバランスをとったりしていたんですか?
草彅: はい。ただ集めてみるとロボットが何人かいたんで、まとめて一つの章(第3章 DIYロボット新時代)にしたりしましたけどね。
-それにしても、今すでに30人弱を取材しているわけで、まだまだ面白い人はいそうですか?
草彅: いや、まだ全然いますよ。もう4年くらいやってますけど、1年にだいたい8~10人くらいのペースで取材してますしね。
-高校生からご年配の方まで、本当に色々な方を取材してますよね。
草彅: そうですね。これは中にも書いたんですけど、今の高校生ってすごく面白いですよ。
-というと?
草彅: 例えば昔だったら、クラスの中で目立つためにバンドやったり色々がんばったりしてたと思うんですが、今の子たちは、ネットで目立ちたいっていうのがまずあるんですよね。ネットにアップすれば、世界が見てくれるっていう考え方。だから、彼らはクラスとかどうでもいいんですよね。
-確かにそうなるのも自然な気がしますね。
草彅: 今回取材した、消しゴムでフィギュアを作ってるツリロン君とかは、2chで実況しながら作ってたりするんですよ。制作自体は中学生の頃からやってたらしいですしね。で、実況しながら自分で煽るんですよ。「ここまでできたぜー」みたいな。そのリアクションを見て、自分のテンションとかモチベーションをコントロールして。だから、見られるっていうことにすごく自覚的なんですよね。
-なるほど。では、高校生以外の人たちはどうでしたか?
草彅: まずご年配の方はやっぱり子供のときから、おもちゃとか何もなかったっていう世代なんですよね。だから、全部自分で作るんです。ティッシュで昆虫作ってる人(駒宮洋氏)もそうですけど、子供心に戻るっていうか、童心に返る的なものづくりをしているような気がするんですよね。
-確かに、ミニチュアの姫路城を作ったりする(井村裕保氏)のもまさにそんな感じですね。
草彅: そう。だから、ものづくりの理由もみんなそれぞれ違うんですよね。若い子はビジネス的な部分を求めないし、プロダクトを保存しておくっていう概念もない。ツリロン君とかはまさにそうですよね。
-消しゴムは長持ちしないですもんね。冷蔵庫でも最大4ヶ月、紫外線に当たったら1週間しか持たないって、かなり刹那的です。
草彅: でも、さすがに大人になると、ものづくりに少しはビジネス的なことを考え始めると思うんですよね。そうなると、壊れにくいものとか、ネットで展開しやすいものっていう考えになっていきますよね。より高度になっていくというか。それはそれで面白いですよ。
-どちらかというと文系寄りである草彅さんが、主に理系のひとたちに興味を持つっていうのは、まず憧れみたいなものがあるんでしょうか?
草彅: やっぱり自分じゃ作れないですから、そういうところはあるかもしれないです。でも、文系からしたら、理系は理系でちょっともったいなっていう部分もあるんですよ。例えば、もっとデザイン的な考え方でアウトプットしたらいいのになとか、うまくビジネス的に展開できるのになとか。偏ってるんですよね、ある種。
-確かにそうですね。
草彅: そういう意味でゴミ箱ロボットを作った、倉田(稔)君なんかはすごくバランスがいいですよね。
-彼の動画は見ていてすごく面白かったです。
草彅: ですよね。こういう動画を集めたサイトを作ろうかなーって思ってます。
-昔の「ハンズ大賞」の受賞作品の動画が残ってないって、本書に書いてましたね。
草彅: そうなんですよ。「ハンズ大賞」はすごく面白いですよ。みんな絶対好きだし。ていうか、嫌いな人があんまりいないジャンルなんじゃないかと思うんですよ。
-特に子供のころは、みんな好きですよね。
草彅: そう。ニコニコ動画で、掲載点数は少ないのに再生回数が多い「少数精鋭」って呼ばれてるカテゴリーは「ニコニコ技術部」なんです。倉田くんのゴミ箱動画なんて、再生回数300万回以上ですよ! 世界中の人みんなが、新しく生まれるプロダクトに対して興味がある。だから今、メイカーブームってすごく盛り上がってるんだと思うんですよね。
-なるほど。
草彅: 僕みたいに、作れないからこそ面白いなと思う文系側の人間もいるし、理系の人からしたら、デザイン的に落とし込めない部分があるから、面白がれるっていう。だから、こういった動画を見てる人って、意外とそんなに偏ってないと思うんですよね。でも、ものづくりをするたちがすごいのは、色んな動画とかを見て「すごいなー」で終わらずに、自分でも作れる技術があるっていう。Dr.Guero(山口雅彦氏)さんとかはまさにそうですよね。
-自転車の?
草彅: そう。「村田製作所」の作ったものを見て、自分で作るっていう。僕は「村田製作所」よりも全然レベル高いと思うんですよね。ちゃんと自転車こぐし。かたや、巨大な資本のもとにCMを流して必死にPRしてものづくりしてるのに、それを個人で超えてしまうのって何なんだろうって。そこが今面白いところだと思うんですよね。時代が変わりつつあるというか。
-ドラマ性がありますね。
草彅: そうなんですよ。
-それと、今日は本のタイトルについても伺いたくて。
草彅: まぁ「JAPANESE MAKERS」っていうのは、さっきも言いましたけど、クリス・アンダーソンの二番煎じなので。
-笑。ただ『大人の科学』での連載タイトルは「大人のオタク工作部」となっていますよね。そうつけた理由を、当時彼らのようなものづくりをしている人を称する言葉がなかったから、ひとまずそう呼んでみたと書かれていましたが、今だったら彼らのことを「MAKERS」と呼びたい感じですか?
草彅: うーん、でもクリス・アンダーソンの言ってる「MAKERS」って、もう少し意識的なんですよね。ジョブズ(スティーブ・ジョブズ)っぽいというか。アメリカのものづくりって、アートかジョブズっぽいか、それかおバカかっていう、この3つに分けられると思うんですよ。海外のネタを見ていると、アーティスティックなものに関しては、日本よりも評価を得やすい気はしますね。ビジネス的な評価も高い。
-日本との違いはその辺にあるんですかね。
草彅: でも、日本の人の方がある意味、独創性というところではエッジが効いてると思いますよ。ただ、日本と海外の「MAKER」の違いっていうのはすごく難しいんですよね、僕もずっと考えてるんですけど。
-いわゆる昔から言われてる、日本人は几帳面で繊細で、っていう側面はまだあるんですかね?
草彅: いや、今はむしろ日本のものづくりの危機が叫ばれてるじゃないですか。最近では国際技能競技大会の成績低下など、海外のものづくりに負けている部分もあります。だから、技術立国ということに関しては、すでに過去の話になりつつあります。家電の世界なんかは明らかだと思うんですけど。
-確かに、謎の機能がついた商品が未だに作られてますよね。
草彅: そうそう。もっと独創的なアイデアでものづくりをするべきなのに、日本は企業がそれをできてないですよね。海外の方がそういった部分は優れてますね、アップルとか。でも、じゃぁ日本のものづくりは全然ダメなのか、っていうとそうじゃなかったっていうのが、僕の感想ですね。それが「JAPANESE MAKERS」的な人たちなわけで。やっぱり"やってる"人っているんですよ。だけどそれがビジネスになるかって言ったら、大企業がそうした人を拾いきれてないし、まだわからないんですよね。
-そこが日本の課題とも言えるんでしょうか。
草彅: ジョブズみたいな人が必要だと思うんですよね。アップルでいうなら、ウォズ(スティーブ・ウォズニアック)みたいな、ものを作れる人だけいてもダメで、ジョブズみたいなアイデアと方向性を明確に持ってる人がいて、初めて素晴らしいものができあがったわけで。だから「JAPANESE MAKERS」とジョブズ的な人が組むと、そういう現象が起きるんじゃないですかね。
-本書の中にもそういった人がいましたね。
草彅: はい。青木(俊介)さんとかは、色んな企業と組んでやったりしてるし、すごく可能性を感じますよね。「チームラボ(teamLab)」と組んだ、チームラボハンガーもとても面白い。だから、"組み方"だと思うんですよね。企業はもっと意識的に外の人と組んでいかないとだめだと思います。結局、自社内で完結してしまうとあまりいいことはないんですよね。独創性がないですもん。でも、この本に出てくる人たちって独創性のかたまりじゃないですか。「え? なんなの、これ?」っていう。
-個人的には冒頭にもお話しした、木で自転車を作る佐野さんはすごく面白いと思いましたね。
草彅: 彼は職人という世界から日本のものづくりを見ているんです。だから含蓄もあるし、自分の言葉に説得力があるんですよね。
-はい。しびれる発言が多くありましたね。「誰も作っていない、人が真似できないことをやるべきだ」って繰り返し言っていますし。その言葉はすごく力強いですよね。
草彅: そうですね。あとは、プロダクトを作る人だけが「MAKERS」ではないと僕は思っていて。別に編集だって、WEBを作るのだって、ものづくりですよね。なぜ僕らが佐野さんの言葉をいいなと思うのかって言ったら、探しているネタとか考え方が近いんですよ。やっぱり人と同じものを作っていたらダメだし、枯れた技術をどうスライドさせて面白いものを作っていくかだし。そういった横井軍平的な視点って、今のものづくりにすごくヒントが詰まってると思うんですよね。そういうのが僕も欲しくて、色んな人に会いに行くんですよ。
-すごくわかります。
草彅: あとポイントは、ネットでバズることなんですよ。フイナムでブログ書いていても、例えば「いいね!」が100以上つくようなネタで書こうとか、そういう風に僕は思っていますが、同じブロガーでもそれを意識的にやってる人ってあまりにも少ないように思えますね。あとそもそも、ものづくりをしている人を取り巻く今の環境に関して、僕なりに思うところがあって。
-はい。
草彅: 一般的に企業が、自分のところで作った商品をPRするのに、有名人を呼んだりするじゃないですか。でもそうではなくて、本当に面白いものを作れば人がわーっって群がってくるっていう、そっちの方が僕は正しいと思うんですよ。本来面白いものを作ってたら、マスコミって勝手に来るはずじゃないですか。でも、いつからかそういうのをやめてしまって、タレント呼んで記者発表みたいなことばかりになっていて。そんなことでできる商品が本当に魅力的なのかって?
-そういった本質的な問題と絡んでいるわけですね。
草彅: そう。youtubeとかニコ動とかでものすごいアクセスをとっている人って、やっぱり人にピンポイントで刺さるものを作ってるんですよ。あと単純に面白いし。ネット上で、どうやって人を集めたらいいのかって考えている人は大いに参考すべきだと思うんですよね。
-そうですね。
草彅: 真鍋大度くんとかは、ソフト、デザイン、システム設計は自分で作ってるんですが、それ以外は人にお願いしてるんですよ。そういう意味では、彼は編集者なんです。だから例えば、アイデアはあるけど、自分で作れないんだったら、作れる人が今はネットで探せるんだから、いくらでも"作れる"んですよ。それが今の「MAKERS」だと思うんですよね。なんだったら、クラウドファンディングでお金も集められる。でもそういう風に使ってる人があまりにも少ないんですよ、今。
-そうしたところにはものづくりのヒントがぎっしり詰まってますね。あとは最後に一つ伺いたいんですが、草彅さんから見た今のファッション業界ってどうですか?
草彅: 僕が思うに、これからは「ウェアラブル系」が来ると思ってます。僕の知り合いに、色々面白いものを作ってるアレックスっていう人がいて。彼が作ったパジャマは、中にセンサーが入っていて、iPhoneのアプリを起動させると、着てる人が寝てるかどうかがわかるんですよ。
-どんな仕組みなんですか?
草彅: 横になっていると青、起き上がってると緑、歩いてると赤に(iPhone上の)色が変化するっていう。だから、それを体の調子の悪い方とかに着てもらったら、自分が遠くにいても状態がわかるんです。倒れてるとかがわかるじゃないですか。あとはiPhoneを振ると、起こせるんですよ。つまり、手でゆすっているかのような刺激を与えられるんです。と、こういったことができる中で、あまりその分野は進んでいかないですよね。もっと理系のひとたちと組んでものを作ったら面白いのにな、とは思いますけどね。フセイン・チャラヤンとかはすごく早いんじゃないですか? 一番最初にCDプレーヤーとかiPhoneが入る服を作っていましたし。まぁ僕もそのCDプレーヤーが入る服持ってるんですけど、今これどうするんだ?みたいなことはありますけどね 笑。
-笑
草彅: でも、そういうプロダクトって可能性はあると思うんですよね。さっきのアレックスは、右手を挙げるとLEDで背面に「右に曲がります」っていうサインが出る革ジャンを作ったりとか。
-あー、面白いですね。
草彅: もちろんセンサーが入ってるから洗えないとか、外すのがめんどくさいとか、問題はありますよ。ネタとしては面白いけど、みんなが着るかって言ったら着ないわけで。だけど、例えばアメリカ軍が着ている軍服に、いろんな電子ケーブルとかを入れて兵隊の体温とかのデータをとれる、みたいな技術も生まれていて。最終的にはそういうところに行くと思うんですよね。
-なるほど。徐々にそうした機能が当たり前になっていく先に、僕らが思い描くような「未来」というものがあるのかもしれませんね。今日はものづくりの未来につながる、貴重なお話が色々聞けました。ありがとうございました!
JAPANESE MAKERS
日本の「新」ものづくり列伝
著者:草彅洋平
発行: 学研マーケティング
価格:¥1,365
仕様: 224ページ
発売日: 2013年3月26日
BUNDAN
住所:東京都目黒区駒場4-3-55(日本近代文学館内)
電話:03-6407-0554
営業:9:30~16:30
定休日:日曜日・月曜日・第4木曜日
bundan.net

Swimsuit Department meets STUSSY Livin' GENERAL STORE
Teva Slopestyle 2013 日本人フリーライダー初挑戦の舞台裏
クラブメッド石垣島で満喫する非日常な贅沢オフ。

この夏、わずかに与えられた休暇をどう過ごしますか? スマホを片手に見えない相手に頭を下げながら、ついそこまでの距離を電車かタクシーで行くか迷いながら、会社に戻ってからのタスクについて考える。そんなドタバタな毎日を過ごす人、南国のリゾート地でゆっくりとバカンスしてみてはどうでしょう? なかでも3月に新空港が開港し、就航が増えた石垣島は、昨今もっともホットなスポット。沖縄本島より400kmも南へ西へと下った先は、美しい珊瑚と固有の動植物、そして亜熱帯の気候に囲まれた、同じ日本にして別世界。おすすめはそんな島の突端にある、風光明媚なプライベート・リゾートです。
Photos_Yusuke Miyake
Text_Masayuki Ozawa
Edit_Masaki Hirano
また、クラブメッド最大の特徴は「オールインクルーシブ」であること。これは、旅行を申し込むときに代金を支払いさえすれば、基本的には何もお金がかからないという、滞在中のお金のストレスを一切省いてくれる、ありがた~い料金システムのこと。つまり前述したアクティビティは、一部のオプショナルツアーを除けばすべて参加しようがしまいが料金は変わらないってことです。そしてそのシステムを有効活用できる館内施設の醍醐味が、敷地中央に広がるプールの脇にあるバー(朝9時半から深夜12時までずっとオープン!)。"グランド・オーシャン・ビュー"のコンセプトに、沖縄のテイストを取り入れた、心地よい風がふわりっと入ってきます。ここでどれだけワインやビール、カクテルやコーヒーをグビグビ飲もうとも(この種類の豊富さには相当驚かされました。かなり本格的でホテルのバー!)、基本的な感覚はタダ! リゾート施設まで訪れて、財布の中身を気にするのは野暮のきわみ。カウンターでトロピカルカクテルを気軽にオーダーし、すぐ目の前のプールサイドや、ちょい足を伸ばした先のビーチサイドに腰を下ろす。漂う潮の香りと果実の酸味を同時に味わい、日中は白砂に映えるエメラルドの海、日没間際は残照で白く光る海、闇に溶けた海からは波音だけを、ほろ酔いながら心ゆくまで味わうことができるって最高ですよね? もちろん起き抜けに、食事の前に、寝る前に、汗を流した後にと、いつ何時も(タダで)利用できるため、お酒好きにはかなり満足できるポイントでしょう。
クラブメッド 石垣島 カビラ
沖縄県石垣市川平石崎1
電話:クラブメッド バカンスダイヤル
0088-21-7005(フリーコール)
携帯電話・IP電話で繋がらないお客様はこちら:03-5792-7627
www.clubmed-jp.com/
東京発2泊3日・大人1名(2名1室スーペリアルーム利用時)¥85,000~
※旅行代金には、往復の航空運賃、新石垣空港からクラブメッド間の送迎、宿泊、滞在中の食事、軽食代、各種アルコール、ソフトドリンク、スポーツアクティビティが含まれています(一部除く)。

目利きが選んだ7のお気に入り。 ~J.SABATINOのデザイナージェイ・サバティーノさん編~

ヴィンテージバイヤーとしてキャリアをスタートさせる以前は、スケーターとしても活躍していたという一風変わったキャリアを持つジェイ・サバティーノ。今ではファッションデザイナーとして第一線で活躍する彼が、東京に訪れるときには何を持参しているのか。ブランド〈J.SABATINO〉のクリエイティビティの断片を、その持ち物から紐解いてみます。
Photo_Satomi Yamauchi
Edit_Hiroshi Yamamoto
ジェイ・サバティーノ
〈J.SABATINO〉のデザイナー。ヴィンテージ古着のバイヤーとしてキャリアをスタートし、その後はグラフィックデザイナーやウィンドウディスプレイなども手がけ、2007年に自身の名前を冠したブランド〈J.SABATINO〉を設立。現在の拠点はニューヨークだが、一時期は東京で活動していた。
www.jsabatino.com
以前、東京に住んでいた頃に「「10 corso como COMME des GARÇONS」で購入したラビットファーフェルトのハットです。もともとはとてもカタチのしっかりした物だったんですけど、丸めたりバックポケットに入れたり、カバンに突っ込んだり、あえて乱雑に扱うことで自分らしい表情に仕上げていきました。とはいえベースがしっかりしているので、ここまで味わい深くなっていても上品な佇まいなんですよね。
アメリカ軍に商品を提供していることでも知られるアイウェアブランド〈ランドルフ〉のものです。アメリカではとてもポピュラーなブランドの1つですね。僕自身はサングラスと眼鏡を合わせて50本近く持っているんですけど、こういう丸みのあるフォルムが好きなんです。トレンドに左右されず、どんなスタイルにも合わせられる。そういった考え方は僕の服作りにも共通する部分と言えます。
東京に限らず様々な都市にビジネストリップで訪れるんですが、時差ボケがひどいんですよ。一週間の滞在の場合、前半は体調が優れなくて、挽回してきたなと思った頃に帰国しなければいけない。おかげで、仕事にならないんですよ(笑)。だからこのアラームクロックは、きちんと起きるためというよりも、意思表示のツールですね(笑)。起きる気持ちはありますよ、と。
昔からギャンブルが好きなんですよ。仲の良い友人と集まればポーカーをするし、ダイスの「C-LO」というゲームを楽しむこともある。日本で言うところの麻雀みたいなものと言えばいいかな。だから僕にとってトランプとダイスを持ち歩いているのは、とても自然なことなんです。昼食やタクシー代をかけたり、気ままに気軽にギャンブルに高じています。
ノーベル文学賞も受賞している詩人、T・S・エリオットの詩集です。移動中や寝る前であったり、時間が空けばページを開いています。文字を追っていると気持ちが落ち着くし、新しいイマジネーションが湧いてくるんですよね。なかでもT・S・エリオットの作品は、読む度に解釈が変わってくる。だから、何度も読み返しているし、その都度新しい感動を味わっています。
外見はモレスキン風なんですけど、中身は完全にファッション仕様になっているノートです。ブランドのインデックスから服やボタンのサイズ表、パターンなど、ファッションデザインのアイディアをスムーズに書き込むことができる仕掛けが盛り沢山。ファッションに携わっている全ての方にお勧めです。実際に一緒に仕事をしている〈J.CREW〉のスタッフはみんな使っています。
様々なカルチャー的な要素を含みながらも、デザインとして普遍的。僕にとってライダースジャケットは、とてもタイムレスで完成されたプロダクトなんです。だからこそ、作り甲斐がある。ベーシックなディテールを尊重しながら、モダンなシルエットにモディファイしつつ、ヴィンテージの風合いも加えていく。シーズン毎に仕様は異なりますが、僕のブランドの代名詞と言えます。

Fashion×Cultutre×Lifestyle=Olivier? 有機的プロジェクト「オリヴィエ」の全貌とは?

ファッションシーン全体が、洋服だけでなく「衣・食・住」の全て、つまりライフスタイル全般に目を向けるようになって久しいですが、正直玉石混合といったところではないでしょうか。今回紹介する「オリヴィエ(Olivier)」は、昨今のシーン隆盛とは一定の距離を置きながら、自分たちの好きなものを純粋に見つめている、とても真摯なプロジェクトです。いつ、誰が、何を、どこで、どうやって。「オリヴィエ」の足跡を辿ることで、一つ一つ5W1Hを明らかにしていきます。
Photo_Yuichiro Noda
Edit_Ryo Komuta
-まず、「オリヴィエ(Olivier)」というプロジェクトがどういったものなのか教えてください。
ALLEGE デザイナー山口亮氏(以下敬称略/山口): まず、自分と「メゾン・サンカント・サンク(MAISON CINQUANTE CINQ)」の丸山の二人で始めたものなんですが、お互い好きなものがけっこう似ているので、何か一緒に形にできないかな、というところからスタートしています。ただ、互いの専門分野が「服」と「食」という、一見するとちょっと絡みづらいものだったので、どうしようかなと。紆余曲折あって、今回はたまたま「本」という形に落ち着きましたけど、別にそれにこだわっていたわけではないんです。
-例えば映像とかでもよかったわけですね。
山口: そうですね。で、今回は「本」だったので、「トゥエルブ ブックス(twelvebooks)」の濱中さんにけっこう初期から相談させてもらいました。
-なるほど。それではまず、「メゾン・サンカント・サンク」と〈アレッジ〉との根幹というか、コンセプトみたいなところから教えてもらえますか?
MAISON CINQUANTE CINQ CEO 丸山智博氏(以下敬称略/丸山):「メゾン・サンカント・サンク」は2010年にお店がスタートしています。コンセプトみたいなことをざっくりと言ってしまうと、フランス料理を気軽に楽しんでもらいたいということに尽きますね。ワインと一緒に楽しく食事ができる、そういう空間を作りたいと思って始めました。そういう場所を「ビストロ」って呼んで良いのかどうなのか、最近ちょっとわかんなくなってきてるんですが。。
-フランスでがっつり修行されていたんですか?
丸山: いや、自分は大学を出てからフランス料理店で修行をして、という流れですね。最近ようやくフランスに初めて行ったぐらいなんですよ(笑)。
-(笑)。フレンチを選んだ理由ってあるんですか?
丸山: うーん、そこまで深い理由ってないんですが、例えばイタリアンだったら、なんかすぐできるのかな、、って思った自分がいて、どうせだったら未知のものにチャレンジしたいなっていう。いざやってみるとやっぱりすごく奥が深かったですね。20代前半のときはフレンチのクラシックな料理を突き詰めて、今はクラシックなものを大切にしつつも、定番料理をどう自分なりにアレンジできるか、っていうことを念頭にやっています。
-代々木上原にもう一店舗お店を出されてますよね?
丸山: 「グリ(gris)」ですね。「メゾン・サンカント・サンク」はウッディーなお店なんですが、「グリ」ではちょっと無機質な雰囲気を取り入れてます。ベースにあるコンセプトは同じなんですが。
-なるほど。とにかくこの両店には、ファッション業界の方が頻繁に行っているようで、よく話を聞きますね。それでは〈アレッジ〉の方はいかがでしょう?
山口: 「いつもある」というか、ごくごくスタンダードなものを自分なりの解釈で作っていくというのが基本ですね。普通でクリーンな雰囲気なんだけど、ちょっと"違う"っていうものを心がけています。
-そんな両者が「日常」と「食」という二つのキーワードのもとに、今回コンセプトブック『 I can have quickly and at anytime.』を制作するわけですが、とにかくかなり時間がかかったとか?
山口: (笑)。そうですね。1年ぐらいは。。さっきも言ったんですが、まずは濱中さんに相談をしまして。
twelvebooks 濱中敦史氏(以下敬称略/濱中): 最初から、本にしたい、本屋さんで買えるものにしたい、という2点ははっきりしていました。そこからどういうものにしましょうか、という話し合いから始めた感じでしたね。
-フォトグラファーのオラ・リンダル(『Vogue』『Purple Fashion』『Acne Paper』『Apartamento』などの雑誌から、〈ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)〉や〈エルメス(Hermès)〉、〈メゾン マルタン・マルジェラ(Maison Martin Margiela)〉のキャンペーンやカタログなどを手がける)を起用するに至った経緯は、どんなものだったんでしょう?
山口: そのときは僕らはオラ・リンダルのことを知らなくて。ただ、「今回の撮影はパリでやりたい」とか「インタビューみたいなのも入れたい」とか色々話している中で、濱中さんから名前が挙がってきました。
濱中: そうですね。「なるべくシンプルにしたい」とか、「パリ」とか「日常性」とかそういったキーワードを聞いて、オラ・リンダルの名前が思い浮かんできたのは、ごく自然な流れでしたね。ちょうどそのとき、彼と個人的に仕事を始めたというのもありましたし。
-仕事というと?
濱中: 「トゥエルブ ブックス」でオラ・リンダルの写真集を扱うようになったんです。出版社は別にあるんですけど、在庫自体は彼が持っていたので、直接本人とやりとりをしていて。で、今回の話を相談してみたんですね。パリを舞台にして、日常性をキーワードにしたものだと。例えば『Apartamento』で彼がやってきたような仕事を例に挙げながら、クライアントワークというよりは、どちらかというと日常の延長を撮って欲しいというようなお願いの仕方でしたね。これとこれさえおさえてもらえれば、あとはあなたの作品がそのまま本になりますよ、という感じでしょうか。
-濱中さんの「トゥエルブ ブックス」についても、普段どんな活動をしているのか伺ってもいいですか?
濱中: 色々やっているので、マルチな印象にはなってしまうと思うんですが。ただ、ベースは本を日本に流通させるという、つまりディストリビューションがメインですね。ただ、流通といっても、本を右から左に流すだけではなくて、きちんと自分なりのフィルターを通した、プロモーションや見せ方、伝え方を考えてますね。
-よきものを生み出すために、あれとこれをつなぎ合わせるというのは、編集っぽい側面もありますよね。
濱中: そうですね。オーガナイズという意味ではそうかもしれません。"キュレーター"とか"ブックセレクター"だったり、その都度言葉が変わるかもしれないんですが、最終的には本をきっかけに、アーティストと色々なものを繋げていくということなんだと思います。
-今回、本には〈アレッジ〉の洋服が出ているわけなんですが、とくにスタイリングをしたわけではないんですよね。
山口: そうですね。パリに服をバーッと送って、そちらで自由に選んでくださいというか(笑)。別に〈アレッジ〉だけで作ってくれなくてもいいかなって思っていました。
デザイナー 平本泰一氏(以下敬称略/平本): 今回作業する上で、とてもありがたかったのは、洋服がきちんと見えている写真じゃないとダメだってことは全然言われなかったんです。最初に、「食」だったり「日常」っていうテーマを伺っていたんですが、個人的に「メゾン・サンカント・サンク」のWEBにある「Le bistrot c' est la joie(楽しくなきゃビストロじゃない)」っていう言葉がすごく印象的で。それで、「食」そのものよりも、食事の行為自体を考えてみようという風に思うようになって。
-はい。
平本: 食事って、何を食べるのかはもちろんなんですが、それをいつ、誰と、どこで食べるのかっていうのが重要だと思うんです。なので、今回はオラ・リンダルに、彼の友人や知りあいのアーティストとかと一緒にランチを食べながら、それを写真に撮ってもらうっていうやり方をしてもらったんです。なるべく被写体との距離が近い方がいいよね、という話を僕らの中でしていたので。
-とても親近感のある写真ばかりなのは、そのためなんですね。
平本: はい。「食」についての本なんですが、こんな料理があるよとか、こういう美味しいお店がありますよ、というような情報ではなくて、食事の際の空気感とか、環境を表現できたらなって思ったんです。で、本の巻末には町田(早季)さんにイラストを描いてもらったんですが、話し合いを進めていく中で、町田さんがフランスの標語みたいなものを見つけてきてくれて。それが"Fluctuat nec mergitur.(たゆたえども沈まず)"っていう言葉なんです。
-どういう意味なんですか?
平本: フランスって、自国で革命があったり、歴史的に色々な荒波にさらされてきたんですが、それでもこの舟は沈まない!というようなことらしいんですね。で、そういう言葉を今回の本に置き換えるとどんな意味になるんだろうって、町田さんと話していて。
-はい。
平本: 例えば、人生って辛いことも楽しいこともあるけど、どんなときもおなかはすくし、ご飯は食べるよねっていう。そういう言葉を念頭におきながら、ページデザイン含め、作業を進めていきましたね。
-かなりコンセプチュアルな作り方と言えますよね。思想ありきというか。完成品は、オラ・リンダルは見ているんですか?
濱中: はい。彼が来日することになり、イベントを企画したのですが、ちょうどその時に本が完成していて。色校とかをチェックしてもらってたわけではないので、どういう風に彼がリアクションするかは見せてみないとわからないところがあったんですが、すごく好意的に受け止めてくれましたね。何よりも「印刷がいいね」って言ってくれて。
-なかなかできないことですし、すごく素敵なものづくりの方法ですよね。自分が初めてこの本を目にしたのは、〈アレッジ〉の展示会だったんですが、服よりも本の方に目がいってしまって。。
山口: そういう風に反応してくれたのが嬉しかったですね。単なるブランドのプロモーション用のものではなく、きちんと本屋さんに置いて、〈アレッジ〉のことを全く知らない人にフラットな気持ちで、いいね!って言ってもらえるようなものを作りたいと思っていたので。
-なるべくたくさんの人に届くといいですよね。どこで販売できるかはもう決まっているんですか?
濱中: まず、8月中旬から9月1日まで、代官山蔦谷書店で、今回の書籍の発行を記念したフェアを開催して、その後は各書店や〈アレッジ〉を取り扱うセレクトショップなどで展開が開始されていきます。今のところ、ぼくの取引先での反響は結構いいですね。
-本が完成してみて、今回のプロジェクトを改めて振り返ってみていかがですか?
平本: 僕は普段、レイアウトとかデザインから入ることが多かったので、こうやってコンセプト作りから参加できるのは嬉しかったですね。
-町田さんはいかがでしたか?
イラストレーター町田早季氏(敬称略/以下町田): 元々わたしのイラストがどういう感じなのか知っていただけていたので、初めからとてもやりやすかったですね。
丸山: 町田さんは、元々僕のお店のお客さんの友達だったんですよね。
町田: そうなんです。何かあったらよろしくお願いしますと言っていたのが、今回こういう形になりまして。。
濱中: 本にしたいんですけどっていう最初の相談を山口さん、丸山さんから受けたのは自分でしたけど、その後の実作業というか、詰めていく作業はかなりの部分、(平本)泰一くんが担ってましたね。
-たくさんの人が絡むと、得てしてややこしくなるじゃないですか。でも、その辺が今回はとてもうまくいっているような気がします。
平本: 各々の得意分野がかぶることがなかったので、とにかく自由にやれましたね。
濱中: そうですね。みんなわからないことはわからないっていう感じで、ほどよく丸投げな感じがよかったですね。
-確かにそうかもしれませんね。それそれが自分の役割をきれいに果たしていて。で、本も発売されたので、いったんこのプロジェクトは一段落といった感じだと思うんですが、「オリヴィエ」として、今後の展開で何か予定はあるんでしょうか??
山口: まぁ定期的に何かを作る、っていうプロジェクトではないので、まだ具体的にはそんなに決まってないんですが。。
丸山: ですね。まぁ、キャンドルを使ったイベントを何かしたいなとか、日本酒をキーワードにしてみようかなぁ、とか断片的にはあるんですけどね。
山口: 全く新しいことをやるっていうよりは、僕らなりのフィルターを通して日常的な色々なことを表現してきたいなとは思ってます。
-なるほど。それでは最後に一つ伺っておきたいんですが、最近ファッション業界が全体的にライフスタイル化しているというか、それこそ「服」と「食」の融合なんていう動きが活発化していると思うんですが、そういうシーンはどういう風に見えているんですか?
山口: うーん、そうですね。。確かにそういう動きはたくさんのところで見られますけど、それってみんながやってるからやるっていうのも、あるのかなって。でも、僕らにとっては今回の本のような世界観は最近好きになったものではないし、僕らがやれば他と違うものになるっていう、勝手な自信はありますね。なので、「服」とそれ以外のカルチャーの融合!っていうのを前面に押し出すっていうのは違うかなって。音楽でも何でも、きちんと自分の中で掘り下げてやっているつもりなので、〈アレッジ〉で洋服以外にこういう活動をしていても不自然ではないのかなと思っています。
-なるほど。自分も30代半ばになって、服も相変わらず好きなんですが、より生活というか、食に興味が出てきた中で注目させてもらった今回の「オリヴィエ」でしたので、そういう言葉が聞けて頼もしいというか、なんだか嬉しいです。それにしても、みなさん若いですよね。。
山口: 僕は31で、丸山は32? 泰一君は28、濱中さんは29。町田さんは25? 26? そんな感じですね。
丸山: みんながそれぞれ、少しずつ自分のやりたいことができる年齢になってきたんですよね、多分。
-これからも「オリヴィエ」らしい、風通しのいい活動を楽しみにしていますね。今日はありがとうございました!
Something I can have quickly and at anytime.
フォトグラファー:Ola Rindal
仕様:ハードカバー
サイズ:273 x 170mm
ページ:72ページ + 16ページの日本語訳リーフレット付
発行部数:500部
発行元:Olivier
販売価格:3,500円(税込)
取り扱いショップ
東京
代官山蔦屋書店
FLOTSAMBOOKS
SHIBUYA PUBLISHING BOOK SELLERS
VACANT
大阪
BOOK OF DAYS
MARUZEN & JUNKUDO UMEDA
京都
YUY BOOKS
盛岡
APARTMENT
香川
BOOK MARUTE

HYNM FOOTBALL JOURNAL VOL.2 フットボールと、ライフスタイルと。髙萩洋次郎編
オンとオフ。電気であればスイッチ1つですが、人となるとオンもオフも同一線上に存在します。オンがオフに影響を及ぼし、オフがオンに影響を及ぼす。では、プロのサッカー選手の場合はどうなのだろう? どのようにして創造性豊かなパフォーマンスを作り出しているのか。先頃、Jリーグ2連覇をたぐり寄せる決定的なパスを繰り出したサンフレッチェ広島の高萩選手が語る、フットボールとライフスタイル、その関係性。
Photo_Yuji Hamada
Interview_Keiichirou Miyata
Edit_Hiroshi Yamamoto

HYNM FOOTBALL JOURNAL フイナムのフットボール連載企画。

世界で最も人気のあるスポーツとして君臨する、フットボール。では、なぜ、フットボールというスポーツはこれほどまでに多くの人を魅了するのか。この素朴な疑問を解決するべく、フイナムではフットボールにフォーカスした期間限定の連載企画をスタート。フイナムならではの視点で、フットボールの魅力とやらを紐解いてみようと思います。
Edit_Hiroshi Yamamoto

HYNM FOOTBALL JOURNAL VOL.3 フットボールと、ライフスタイルと。望月唯編
週3のペースでサッカーもしくはフットサルに興じているという、スタイリストの望月唯。スタイリストとして、ブランドのディレクターとして、多岐に渡る活躍を続ける彼にとってサッカーをすることの意義とは。常にファッションシーンの第一線で仕事をしてきた望月唯が語る、サッカーとクリエイティブの関係性。
Photo_Yuji Hamada
Edit_Hiroshi Yamamoto

HYNM FOOTBALL JOURNAL VOL.5 フットボールと、ライフスタイルと。in-d 編
2012年の5月にYouTubeへ投稿したPVをキッカケに、瞬く間に新世代のヒップホップアーティストとしてミュージックシーンを席巻したTHE OTOGIBANASHI'S。そのメンバーの1人である、in-d(インディ)がかつて、生活のすべてを捧げるほどサッカーに熱中していたのだとか。そんな彼が大きな挫折を経験しながらも、今なおサッカーを続ける理由とは。in-d自ら語る、サッカーとライフスタイルの心地良い距離感について。
Photo_Miri Matsufuji
Edit_Hiroshi Yamamoto

目利きが選んだ7のお気に入り。 〜ギタリストのジョン・メイヤーさん編〜

現代における世界三代ギタリストの1人として知られるジョン・メイヤー。日本に住んでいた経歴を持ち、日本のアパレルブランドをこよなく愛する彼。その風貌然り、余裕溢れるファッションセンスは流石のひと言。そんな彼がこの度、フランスの老舗眼鏡ブランド〈マックス・ピティオン(MAX PITTION)〉を引っ提げて来日。というわけで、今回フイナムでは、名実ともに世界トップクラスに君臨する彼が、旅行の際にいつも持ち歩いている7つのアイテムから、〈マックス・ピティオン〉のこと、引いては彼自身のパーソナリティについて探っていきます。
Photo_Satomi Yamauchi
Edit_Jun Nakada
ジョン・メイヤー
1977年、アメリカ・コネチカット州にて生まれる。ギターに興味を持ったきっかけは、8歳の時に見た映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。2001年にメジャーデビューし、2004年にはグラミー賞の主要4部門の1つ、最優秀楽曲賞(Song of the Year)を受賞。プライベートではかなりの親日家で、日本食は炉端焼きが大好きで、来日の際は必ず「六本木炉端や」へ足を運んでいる。好きな服も日本のブランドが多く、〈visvim〉や〈WTAPS〉、〈NEIGHBORHOOD〉、〈KAPITAL〉がお気に入りで、ウェスタンなアメリカの伝統的なスタイルを好む。
http://johnmayer.com/
昔からカメラが好きで何台か持っているんだけど、この「LEICA M monochrom」はかなり気に入っていて、昨年買ってからずっと使ってる。何が良いってモノクロ専用なのがいい。撮影するときの選択肢が限られるから、その分被写体のことをフォーカスできるというか、撮影するまでがシンプルかつスリムなんだ。アンリ・カルティエ=ブレッソンの写真が好きなのも、モノクロを選んでいる理由のひとつかもね。いつも、写真を撮られることを好まないミュージシャンや俳優のポートレートを撮ることが多いかな。みんな僕がお願いするとOKしてくれるんだ(笑)
基本的にいつも腕時計を付けている。いくつか持っている中でも特に好きなのがこの〈Patek Philippe〉の「Aquanaut Travel Time」だね。今年買ったんだけど、デザインはもちろん、防水仕様のケースとストラップだから、ライヴの時もずっと付けたままだし、全然汗を気にさせないのがいいんだ。あと世界中を旅行することが多い僕にとっては、プッシュボタンでタイムゾーンを切り替えられるのも嬉しいポイントかな。ちなみに〈Tiffany&Co.〉のネームが入った特別なモデルだよ。
以前から〈goro's〉のことは知っていて、日本のインディアンジュエリーの中では一番素晴らしいと思っている。服もそうだけど、元々日本のプロダクトが好きだからね。このネックレスは、前回来日したときに原宿のお店(goro's)で買ったもので、ずっと肌身離さず身につけているよ。たくさんインディアンジュエリーを持っているけど、これはナバホインディアン風で特に気に入っている。お店に行くのも〈goro's〉のアイテムを買うのも初めてで、スタッフもカッコよくて、また日本に来ることがあったら是非訪れたい場所だね。
初めにも言ったけど、服は日本のブランドを買うことが多いんだ。特に好きなのは〈visvim〉。東京らしい都会的なデザインにヴィンテージを思わせるディテールを足したモノづくりが最高だね、毎シーズンチェックしてるよ。このブーツは2010年の秋に買ったんだけど、見た目も履き心地も良くて、ほとんど毎日履いているよ。その証拠にかなりソールが減ってきてるでしょ(笑)。ちなみにスニーカーも持ってるけど、運動するときだけで、それ以外はほとんどブーツだね。
見たままだけど、今年買い替えたiPhone5s。世界中のどこにいてもすぐに連絡取れるよう、いつも持ち歩いているよ。新しいiPhoneが出る度に買い替えているかな。アプリは最近instagramにハマってる。時間あったら見てね。LINEは使ったことないなぁ、今度チェックしてみるよ。始めたらみんなに知らせるからヨロシク!(instagramのアカウントは@johnmayerで検索を)
眼鏡は僕の楽しみのひとつなんだ。だから今回〈Max Pittion〉を復活させることができて本当に嬉しいよ。〈Max Pittion〉は1940年にフランスで生まれたブランドで、今回復刻させることになったきっかけは、ずっと色んなヴィンテージの眼鏡やサングラスが好きで集めているなかで〈Max Pittion〉と出会ってしまったから。もう見てすぐに悟ったよ、僕がこのデザインをもう一度みんなに知ってもらえるようにしないといけないって。たしかにアイウエアのブランドはたくさんあるし、多くのブランドが新しく立ち上がっていることは素晴らしいと思う。もしかしたら今が一番多いんじゃないかな。だからこそ今じゃないといけないんだ。ブランドビジョンやネーミング、メッセージの選択、デザイン、ディテール、これらをすべて明確にすることってすごく難しいことだから。そういう意味で〈Max Pittion〉は、伝統と歴史があって、デザインのベースにできるフレームも揃っている、もう完璧だよ。他にアイウエアのブランドがあればあるほど〈Max Pittion〉の良さや価値が分かると思うよ。
僕は主にデザインの監修をしているよ。すでにあるデザインを現代風にアレンジしたり、新たにフレームを作ったもする、もちろんヴィンテージデザインの〈Max Pittion〉の精神に従ってね。だから今後も、新しいプロダクトが出来上がったら、1年の間に何度でも日本に来るよ、ミュージシャンのスケジュールがあってなかなか好きなように時間がとれないけどね(笑)。次の新作も楽しみにしてて!
電話:03-6447-2666

Club Med Sahoro クラブメッドで過ごす、ゲレンデのバカンス。
フランスで生まれたクラブメッドは、世界80カ国以上に国際色豊かなリゾートを展開するグローバルブランド。昨年には、日本で2つあるリゾートの一つ、広がる海、碧い空、夏のムード漂う「クラブメッド 石垣島」をリポートしてきました。そして今回はその対極にある、美しいゲレンデと共存する、北海道の「クラブメッド サホロ」へ。ここに訪れると、ウィンタースポーツの新しい楽しみ方が見えてきます。
Photo_Takeshi Wakabayashi
Text_Masayuki Ozawa
Edit_Masaki Hirano
www.clubmed.co.jp/
